富士山の須走口5合目に「まぼろしの滝」と呼ばれる場所があります、滝は5月初旬から6月初旬の限られた期間に出現し、気候などの条件が合わないと見ることができないためまぼろしの滝と言われています。
僕は去年の2018年5月27日に須走まぼろしの滝に行きました
【データ】天候・装備
- パーティー:1人
- 天気:晴れ(少しガスあり)
- 時間:出発AM7時〜到着AM10時
- アタック:11時〜15時
- アクセス:マイカー(須走口5合目第3駐車場)
- 目的:まぼろしの滝
おととし(2017年)間違えて富士スバルラインを走ってしまいたどり着くことができずに悔しい思いをしたので、この日はしっかりと事前に情報を得て準備をして愛知から山梨を目指しました。
赤のところが目的地です、須走インターチェンジから、ふじあざみラインを走り須走口5合目を目指しましょう。
まぼろしと言われているだけに、滝のある場所へたどり着くまで大変な苦労があるだろうと覚悟していましたが、
滝までの道筋はハイキングコースとしてロープが引かれており、20〜30分ほどで滝スポットへ到着できます。
体力に自信のない方でもチャレンジしやすいでしょう、この日、僕はあまり体調が良くなかったので休憩しながらゆっくりと歩きました。
しかし、アタックが早すぎたのか、暑さですでに山頂の雪が溶けてしまったのか、下流の滝つぼらしき場所には水すら流れていませんでした、、「少し来る日が遅かったか…」しかし、諦めきれず上流へと登って行きました。
ここからは自分との闘いでした、ただ好奇心にまかせひたすら山を登りました、「雪が微かに積もっている山頂付近ならきっと雪解け水が流れているはず」そう信じ高山病になりながら6合目付近まできた、その時、
ザーッという滝の流れる音がしたのです…
やった!ついに雪解け水、まぼろしの…たき?ではなく…小川発見。。まるで月のような世界に感動!
しかしこの時すでに体力は限界を越えており、ビバーグになる危険を感じたので登山をやめ体力を温存させながら富士山の撮影を始めました。
と、次の瞬間
カメラの隅に、、気配…
何かがいる、、
こっちを見てる、、
目を凝らしよく見ると、人ではなく、野生動物らしきものがじっとこちらを見つめてます、、
そう、それは国の特定天然記念物、ニホンカモシカでした。その姿はまるで山の神のように神々しく光を背中にまとっていました。
優しい目をした白いケモノは硬直し、しばらくこちらの様子を伺っていました、ストレスを与えぬようそっと見守りながらの撮影です。
数分後、山の神は雲とともにゆっくりと遥か彼方へ消えていきました、正直、襲われるのではないかと恐怖を感じました。
それからしばらく倒れこみ景色と一体化。
見上げるとそこには雄大な富士の頂があり、眼下には雲海と大好きな山中湖、変化する雲が山肌を撫で、心地よい水のメロディーと澄んだ空気に癒される、まさに至福の瞬間でした。
完全に一人の空間、登ってよかった、
日常という息苦しさからの解放。
時折、自衛隊の基地から鳴る空砲にビビりながら、充足感に包まれていました。しばし倒れこみ、ひと息した後、宇宙空間を飛び跳ねるかのように勢いよく下山しました、
帰りは地獄でした、足を挫き、砂利に埋もれ、関節は痛み、体は重くて限界、、だけど心は軽やかという、もうわけわからん状態(笑)まぼろしの滝を見たいという意欲が勝った一日でした。
またいつかチャレンジしたいと思います。この動画版がとても良いのでまたYouTubeにあげたいと思います。読んでいただきありがとうございます。
まぼろしの滝へのアクセス方法
電車:JR御殿場駅から登山バスで約1時間
車:東富士五湖道路、須走IC、または東名高速御殿場ICから須走口5合目までふじあざみラインを利用(2018年5月の情報)
最新の情報はサイトにてご確認ください。