社会生活をおくるうえで、常識は大切です。ただ、自分の仕事への姿勢や人生に対する態度が、常識の範囲内だけに留まるようでは、抜きん出た創造性を発揮することは出来ません。上村和雄(筑波大学名誉教授 遺伝子工学の権威)
常識は時流によって変化する
急速に科学が進歩し、時代が変わっている現代では、あっという間に古くなるものもたくさんあります、流行り物は廃り物になり、人々から忘れ去られていきます。
過去に正しかった常識が、非常識に変わることもあるのです。昔の日本は四方を海と山に囲まれていたため、多文化との交流が少なく、独自の強いしきたりがありました。
今は時流の変化によって田舎の価値観は古くなり、子供は田舎から都会に移っていきます。むかしからお正月には必ず親戚一同が集まり、本家は分家をもてなす習慣があります。
家庭のイベントを重んじる習慣は古くからあり、2019年の現在も残っています。大家族であればあるほど賑やかになり、親族、家族の絆は深まりました。
むかしから長男は家業を継ぎ、女性は結婚して子供を授かるまでが人生のゴールでした、そして子供を結婚させるまでが親の責任とされていました。
私は三十代前半から、両親に結婚するよう強く勧められていました、誕生日を迎えるたびに結婚を強制され、会いたくない人とでも会うよう誘導され、やむなく結婚するための活動をしました。
自分の本音を殺し、嘘を隠しながら、両親の想いに応えようとお見合いパーティーへ行ったり、街コンへ行ったり、夜の街へ出たり、出会い系サイトを利用しました。
しかし、心から愛したいと思える人には会えませんでした、それを口にすると「理想が高い」「妥協しなければだめ」「あなたは結婚できる器ではない」と否定されます。
他人の価値観を押し付けられ、自分の価値観がわからなくなり、労働で消耗し、しだいに鬱状態に追い込まれました。本当に苦しかったです。
そんな文化が残る田舎は過疎化の一途をたどり、老人ばかりになりました、年寄りが死ぬと近隣住民総出で弔い、お坊さんに高い金を払って、死んだ人に名前(戒名)をつけてもらいます。
葬式、法事、墓参りは欠かさず行い、ご近所同士のつきあいも大事にし、お金周りのよかったバブル期にはデキ婚する若いカップルが多く、とりあえず子供を持つ人もいました。
生活の負担が大きくても男は身を削り外で働き、女は家庭を守りました。それは古代文明からある仕組みで、男は狩をし、女は家庭を守るもの。べき、とされています。
むかし常識とされていたしきたりは今になって薄れつつあります、男は自分の意思でしきたりから逃げることができるが、女はしきたりから逃れられず鬱になり自ら命をたつ人もいます。
家族の定義とは
同じ家に住み、生活を共にする、配偶者および血縁の人々
血のつながりのある人や結婚によってつながりがあり、困ったときに助け合える精神的な結びつきがある人のことを指します。
困ったときに助け合うどころか、同じ屋根の下でいがみあい、殺しあっています。僕は古き良き時代にあった本来の家族像を知っているので残念で仕方ありません。
家族の悩みを抱えている人たちへ
今こそ家族について考えるときではないでしょうか?
家族に縛られている人は思いきって自分の目指す使命に意味を持ちましょう。使命が見つからなければ見つかるまで探し続けましょう、選択は自分の意思で。
家族を持っている人は家族であることの意味を、つながりを、支え合う喜びを、教え、教えられる楽しさを味わって、親子のつながりをこえた感動を、感謝を、いつまでも大切に。
血のつながりだけでは計れない絆って家族よりも深い場合もあるはずです。最初はみんなひとつの意識なのだから、地球人はみんなが家族でいいじゃない。
しきたりをバカにするのではなく、しきたりに込められた日本人の知恵を後世に語り、しきたりから学び、新しいしきたりを創っちゃえばいい。
家族のしがらみから離れ、もっと柔軟に、
地球人としてバランスのとれた世界を目指します。