簡単に開く扉よりも、なかなか開かない扉を選びたいのが人間の心理だ。
その扉を開いたときの喜びを味わいたいから。扉のさきにある光を見たいから。
目の前に立ちはだかるのが壁ではなく、扉と分かっていて、その先に光が見えているなら、力を尽くし、智恵を尽くせばいつか必ず扉は開くと信じることができる。
しかし、その扉が重くて開かなかったり、高く硬い壁であったとき、諦めるか、破壊して取りのぞくしかない。
そうこう考えているうちに、なぜ?扉を開かなければならないのか?なぜ?壁を壊さなければならないのか?
という疑問にたどり着く。
悩みというのは人の自我が作り出したもの、同じ、超えなければいけない扉も壁も人間自身が作り出してきたもの。
もともとは扉というものも壁というものも無かった、無の世界だったはず。
そこに物質をつくり、わざわざ創造と破壊を繰り返すようプログラムされているなが人間の存在。
我々は人生のプログラムを生きている。まるでなにか大きな存在に試されているようだ。